病気にしがみつきたい人がいる。
こんにちは橋本翔太です。コロナの状況下で、健康のありがたみを感じている人、なおいっそう自分の健康に気をつけようと思っている人、増えていると思います。
誰もが病気にはなりたくないですよね。
ところが、病気であることで、病気である事は苦しいのだけど、それ以上に病気で入るメリットがある場合、つまり病気でいる利得がある場合、無意識で病気を直そうとしない、病気にしがみついてしまうと言う問題が生じることがあります。
つまり本人は病気で苦しい、早く良くなりたい、と言いながら、本当は病気を治したくないと言う状態です。
これを疾病利得といいます。
●疾病利得とは?
疾病利得とは、疾病で得られる利得(得をすること)です。
信じられないかもしれませんが、病気でいることで、病気でいる苦しみよりも、本人にとって得することが多いと、人が病気にしがみつくようになります。
例えば病気でいると、
家族が優しくしてくれる、
気にかけてくれる、
仕事をしなくていい、
面倒を見てもらえる、
ドクターや看護婦さんに優しくしてもらえる、
病気だからということで特別扱いしてもらえる、
病気でいると友達の注目を集めることができる。
などのように、病気でいることによって、家族や周囲の人間をコントロールできる、例えばそのメリットを強く感じた人は、何かの病気が治っても、すぐにまた違う病気になってしまう傾向があります。
つまり健康でいると、家族や友人や、もちろんドクターや看護師さんに関わってくれるわけではないので、物足りなさを感じたり、健康でいることに寂しさを思い、わざわざ病気でいようとするのです。
●疾病利得とは、病気と言う状況にいることで、周囲をコントロールすること。
病気でいると注目を集められる、病気でいると優しくしてもらえる、つまりこれは自分が病気で入ることによって、周囲を間接的にコントロールできる感覚です
病気と言う状態になることで、パワーを得ている状態です。この状態が本人にとって、心地よかったり自分を大切にしてもらえて、嬉しくなったり高揚感があることで、病気を手放せなくなってしまうのです。
もちろんこれは本人は意識していません。病気でいることが苦しいわけですから、早く治りたいと言いますし、家族やドクターの注目を集めたいわけですから、治療に一生懸命取り組むかもしれません。
けれどもあと1歩のところで良くならない、あるいは良くなってもすぐ他の病気になってしまう。
そんな時は疾病利得を疑う必要があります。
●疾病利得かどうか判断するための質問のヒント。
疾病利得かどうかを判断する基準として、もしも本人が完璧な健康体になったら、どんな感じがするか、何が起こりそうかを考えてもらうのも効果的です
本来であれば早く健康になりたい、もちろん健康になりたい、健康になれたら最高だ、と言う感覚があるわけですが、
疾病利得があると、健康になった自分を想像すると、
なんだか物足りないような、
なんだか寂しいような、
人が離れていくような、
大切にしてもらえないような、
不安感が隠れていることに気づきます。
詳しくは動画をご覧ください。